「字が上手じゃない」という悩みを持つ方は少なくありません。
今回は、職場で字の下手さを指摘され、リベンジを期する菊池さんと、ライフ心理学アドバイザーの日向さんの対話をご紹介します。
2人は同じヨガ教室に通う仲間同士です。
字に対する不安、完璧主義との向き合い方、そして思いがけない気づき。
心理学の視点から紐解く、自分らしい字との出会い方をお届けします。
菊池さん「日向さんと同じカフェオレにしてみました」
日向さん「カフェオレ、美味しいですよね。ヨガの後のこのひとときが、私の楽しみなんです」
菊池さん「私も。普段は子育てと仕事で余裕がなくて。母に子供を見てもらってるこの時間だけが、ホッとできる瞬間です」
日向さん「さっきから何やってるんですか」
菊池さん「あ、これ。字の練習」
日向さん「そうだったんですか。スマートフォンでずっと何をなさっているのかと」
菊池さん「先週、職場で書類の字を指摘されたのがムッとしましてね。練習用のアプリを入れたんです」
日向さん「そうだったんですね」
菊池さん「日向さん、また心理学の話を始めそうになって、なんか堪えてらっしゃいますね」
日向さん「分かりますか」
菊池さん「先週の翔太の算数の時も、そんな感じでしたから」
日向さん「つい講釈を始めてしまいそうになるんです。それが相手の方の考える時間を奪ってしまうこともあるので、気をつけなくちゃいけないんですけど」
菊池さん「私は日向さんの説明が分かりやすくて、好きですよ。じゃあ、私の字の件で何かアドバイスをいただけたりしませんか?」
日向さん「本当ですか?では…菊池さんは字を書くとき、どんなことを考えていらっしゃいますか?」
菊池さん「そうですね、『きれいに書かなきゃ』『また変な字を書いてしまう』って、考えてます」
日向さん「それが一つのヒントかもしれません。翔太くんの算数のときにもお話しましたけど、過度に意識することで、かえって…あ、すみません。また教えすぎてしまいそうで」
菊池さん「いいえ、続けてください。翔太の『どうせできない』と、私の『きれいに書かなきゃ』って、似てるんでしょうか」
日向さん「そうなんです。過度な完璧主義や不安が、かえって自然な動きを妨げることがあるんです」
菊池さん「そう言えば…翔太に『どうせできない』って言わせないように気をつけてたのに、私自身が同じことを…」
日向さん「それは良い気づきですね」
菊池さん「でも、どうすればいいんでしょう。仕事の書類などは、やっぱりきれいに書かないと…」
日向さん「そうですね…ヨガのときのように、力を抜いてはどうですか。力を入れすぎると、かえってポーズが決まらないですよね。でも、呼吸を整えてリラックスすると…」
菊池さん「自然とできることもある」
日向さん「字も同じかもしれません。完璧を求めすぎずに、まずはリラックスした状態で…心理学ではですね…あ、すみません」
菊池さん「日向さん、また我慢してますね?それはそれで面倒くさいですよ(笑)。もっと話してください」
日向さん「面倒くさいですよねー私(笑)」
菊池さん「日向さんの説明聞いてると、自分の中で何かが整理されていくんです。翔太の算数の時もそうでした。続きをどうぞ」
日向さん「ありがとうございます。では…心理学でいうと、字の上手さには、マインドフルネスの考え方も応用できるんです」
菊池さん「ヨガでよく聞く言葉ですよね」
日向さん「今この瞬間の体の感覚に意識を向ける。字で言えば、筆圧や手の動きに意識を向けながら、でも力まずに」
菊池さん「それ、先週娘の明日香に書いたカードのときに、ちょっと感じたかもしれません」
日向さん「手紙ですか?」
菊池さん「はい。誕生日にカードを書いたんです。その時は字のことは全然気にせずに、ただ娘への気持ちを…」
日向さん「素敵なエピソード!」
菊池さん「カードを見た翔太が『お母さんの字、なんかいつもと違う。きれい』って言ってくれて」
日向さん「それは興味深い…心理学では…あ、すみません。またつい」
菊池さん「あー面倒くさい(笑)。続き、聞かせてください」
日向さん「では…実は、心理学では感情と運動機能には密接な…」
菊池さん「あ、そろそそろ行かなきゃ。母に子供を預かってもらっているので」
日向さん「えっ?いま続き、聞きたいって…」
菊池さん「えへへ。ごめんなさい。次はノートを持ってきますね。日向さんの話、全部メモしたいから」
日向さん「なんかうまい感じにフォローされちゃいましたね」
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今回の学び 「上手に書かなければ」という過度なプレッシャーや完璧主義は、かえってパフォーマンスを低下させます。ヨガのように体の力を抜き、書く瞬間の感覚に集中するマインドフルネスな状態を作ることで、自分らしい字が書けるようになります。 |



