化粧品の心理学

今回は、ライフ心理学アドバイザーの日向マユさんと、その姪である中学2年生の麻衣さんとの会話をお届けします。

日向さんは30代後半の独身女性。料理教室やヨガ教室に通いながら、心理学の知識を活かして様々な方のお手伝いをされています。時折、教えることに熱が入りすぎてしまう一面もありますが、そんな等身大の姿も含めて、多くの方から信頼を寄せられています。

今回、麻衣さんが化粧のことで母親と衝突し、悩みを抱えて日向さんを訪ねてきました。心理学の視点から紐解く、化粧と心の関係とは...。お二人の温かな会話をどうぞお楽しみください。

麻衣さん「マユ姉、今日は相談に乗ってくれてありがと...」

 

日向さん「いいのよ、麻衣ちゃん。でも珍しいわね。急に『マユ姉の家に行きたい』なんて」

 

麻衣さん「うん...最近ね、お母さんとよく喧嘩になるの。今日も朝、化粧のことで...」

 

日向さん「化粧? あぁ、確かに前より少し濃くなったかもね」

 

麻衣さん「お母さんが『中学生なのに濃すぎる』って。でも、私は別に濃いとは思わないし...」

 

日向さん「実はね、これって心理学的にとても興味深い...あ、ごめんなさい。つい講義モードに入りそうになっちゃった」

 

麻衣さん「ふふ、マユ姉らしい。でも、私、マユ姉の心理学の話、好きだよ?」

 

日向さん「そう? じゃあ、麻衣ちゃんは、どんな時に化粧をしたくなるの?」

 

麻衣さん「えっと...学校に行く時とか、彼氏と会う時とか...」

 

日向さん「彼氏くん、最近どう? まだ電話で長話?」

 

麻衣さん「うん...夜、すっごく長くなっちゃって。昨日も12時過ぎまで...」

 

日向さん「それは心配ね。夜更かしは肌の大敵よ。それに、明日から料理教室だから、疲れてたら困るでしょ?」

 

麻衣さん「あ! そうだった。明日からマユ姉と一緒に通わせてもらえるの、楽しみ!」

 

日向さん「ところで、化粧の話に戻るけど...なぜ化粧をするのかって考えたことある?」

 

麻衣さん「うーん、かわいくなりたいから? あと、みんなもしてるし」

 

日向さん「なるほどね。実は人間には、『承認欲求』っていうものがあって...あ、また私、教えたがりモードに入りそう」

 

麻衣さん「いいよ、続けて! マユ姉の説明、いつもわかりやすいもん」

 

日向さん「じゃあ、少しだけね。人間には、自分らしさを表現したい欲求と、周りから認められたい欲求があるの。化粧も、その表れの一つなのよ」

 

麻衣さん「へぇ...確かに、化粧すると自信が持てる気がする」

 

日向さん「そうそう。でもね、その自信って、必ずしも濃い化粧からじゃなくても得られるかもしれないの」

 

麻衣さん「どういうこと?」

 

日向さん「たとえば...お母さんは麻衣ちゃんのことを何て言ってた?」

 

麻衣さん「『そんな濃い化粧しなくても、麻衣は十分かわいいのに』って...」

 

日向さん「それ、とても大切なメッセージだと思わない?」

 

麻衣さん「...そっか。お母さん、私のこと心配してくれてたんだ」

 

日向さん「そうね。あと、色の心理学的な効果って知ってる? たとえば、リップの色一つでも...」

 

麻衣さん「えっ、色にも効果があるの?」

 

日向さん「ええ。例えば、明るいピンクは若々しさや清潔感を演出できるし、レッドは情熱や自己主張を表現できるの。TPOに合わせて色を選ぶのも、一つの知恵よ」

 

麻衣さん「私、いつも真っ赤なリップ使ってた...。それって、ちょっと主張が強すぎたのかな」

 

日向さん「そうね。学校では、もう少し自然な色の方が...って、また私、教えすぎちゃったかしら」

 

麻衣さん「ううん、すっごく参考になった! 明日からは薄いピンクのリップにしてみようかな」

 

日向さん「そうそう、それがいいと思うわ。それと、夜更かしは本当に良くないから、彼氏くんとの電話は時間を決めたほうがいいわよ」

 

麻衣さん「うん、わかった。今度彼氏と話す時、『マユ姉に教わった心理学』の話もしてみようかな」

 

日向さん「あら、私の講義、伝道師が増えちゃうのかしら」

 

麻衣さん「ふふ、マユ姉ったら! ...でも、今日来てよかった。お母さんとも、ちゃんと話してみる」

 

日向さん「そうね。あ、明日の料理教室、楽しみだわ。その後、ヨガにも誘おうと思ってたの」

 

麻衣さん「えー、マユ姉、週に2回も行ってるヨガ? 私には無理かも...」

 

日向さん「そう? でも運動は心も体も健康にするのよ。これ、スポーツ心理学の...あ、また始まっちゃった」

 

麻衣さん「もう! マユ姉の"先生モード"発動しちゃった!」

 

日向さん「ごめんなさい、つい...。さ、お茶でも入れましょうか」

 

麻衣さん「うん! その前に、マユ姉の化粧ポーチ見せて!」

 

 

今回の学び

化粧は「承認欲求」や自己表現の一つですが、自分らしさの表現方法はそれだけではありません。色彩心理を活用してTPOに合わせたメイクを選んだり、家族からの肯定的なメッセージを受け止めたりすることで、内面からの自信を育むことができます。