紅一点、白一点の心理学

近年、将棋界でも料理界でも、性別の垣根が徐々に低くなってきています。

かつては「紅一点」「白一点」と呼ばれた存在も、今では珍しくなくなってきました。

そんななか、今回は、IT企業で紅一点として働くことになった石井さんと、ライフ心理学アドバイザーの日向さんの会話を通して、マイノリティポジションならではの悩みや可能性について考えてみたいと思います。

日向さんは心理学への深い造詣を持ちながらも、つい熱心になりすぎてしまう自身の性格を抑制しつつ、石井さんにアドバイスを送ります。

この対話から、私たちの日常生活にも活かせるヒントが見つかるかもしれません。

石井さん「あ、日向さん!今日も将棋教室にいらしてたんですね」

 

日向さん「石井さん、こんにちは。ええ、久しぶりに時間が取れたので。最近お見かけしませんでしたが、お元気でしたか?」

 

石井さん「はい、まあ、元気、といえば元気なんですが…」

 

日向さん「何かあったんですか?」

 

石井さん「実は先週、部署異動になって。新しい部署はエンジニアばかりで、私一人だけ女性なんです」

 

日向さん「紅一点なんですね」

 

石井さん「そうなんです。昔は将棋教室って女性が少なくて、紅一点になることが多かったって聞きますけど、最近は女性も増えてきましたよね」

 

日向さん「ええ、本当に。女性の将棋人口が増えているみたいです。そういえば私も似たような経験がありまして」

 

石井さん「日向さんも紅一点を?」

 

日向さん「いえ、逆なんです。料理教室で。昔は料理教室って『女性の園』で、男性はほとんどいなくて。男性の生徒さんは『白一点』になりがちだったんです。でも最近は男性も増えてきて…」

 

石井さん「へえ、そうなんですね。時代の変化ってありますよね」

 

日向さん「そうなんです。心理学的に見ると、これって『社会的アイデンティティの変容』という観点から考えられて…あ、すみません。また心理学の話を」

 

石井さん「いえ、続けてください。私、日向さんの心理学の話、すごく参考になるんです」

 

日向さん「そうですか?実は、マイノリティポジションにいる人の心理について、面白い研究があるんです。その環境でしか得られない独自の視点や強みが育つことがあって…」

 

石井さん「独自の視点。エンジニアの方々と違う視点を持っているということは、むしろ強みになるということですか?」

 

日向さん「例えば、エンジニアの方々は技術的な視点が強いと思いますが、石井さんは営業経験があるから、ユーザー視点でのアドバイスができますよね」

 

石井さん「確かに!昨日も『この機能、ユーザーにとって使いにくいかも』って思ったことがあったんです」

 

日向さん「それ、とても重要な気づきですよ。心理学では『認知の多様性』という概念があって、異なる視点を持つメンバーがいることで、チーム全体のパフォーマンスが向上するという研究結果が…あ、すみません。熱くなりすぎました」

 

石井さん「日向さん、本当に心理学がお好きなんですね」

 

日向さん「ええ。実は心理学に出会う前は、特に打ち込めるものもなくて…。でも心理学と出会ってから、人生が変わったんです」

 

石井さん「それ、私も分かります。将棋を始めた時の気持ちに似てるかも」

 

日向さん「没頭できることって素晴らしいですよね。心理学では『フロー状態』って言うんですけど…あ、もうこんな時間」

 

石井さん「本当だ。次の対局の時間ですね」

 

日向さん「はい。石井さん、新しい部署での『紅一点』ライフ、きっと素晴らしい経験になりますよ」

 

石井さん「ありがとうございます。今度は日向さんの料理教室での『白一点』の話も、もっと詳しく聞かせてください」

 

 

今回の学び

マイノリティ(少数派)の立場にいることは、他者とは異なる視点を持つ「強み」になり得ます。異なる視点が集まる「認知の多様性」はチームのパフォーマンスを向上させるため、自分だけの視点を自信を持って活かしましょう。

 

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