職場の人間関係やコミュニケーションにお悩みの方はいらっしゃいませんか?
日常生活の中で生まれる些細な疑問や悩みを、心理学の視点から紐解いていく本シリーズ。
今回は、飲食後の「お会計」に焦点を当て、その心理的側面を探っていきます。
登場人物は、ライフ心理学アドバイザーの日向さんと、日向さんの大学時代の後輩で現在は小学校教師をしている栗山さん。
2人の対話を通じ、会計時に感じるモヤモヤとした感情や、スムーズな会計を実現するためのコミュニケーションを、心理学の知見を交えながら見出していきましょう。
店員さん「お待たせしました。カフェオレの方は…」
栗山さん「カフェオレは僕です」
日向さん「アイリッシュコーヒーが私です」
栗山さん「ところで日向さん。僕ですね、先日、職場の同僚と飲みに行ったんですけど、その時の会計でちょっと気まずいことがありました」
日向さん「気まずいこと、ですか?」
栗山さん「はい。1次会が終わって、僕がトイレに行っている間に、お会計になりまして。先輩が先にまとめて払ってくれていたんです」
日向さん「それは親切な先輩ですね。栗山先生は結局、払わなかったってこと?」
栗山さん「そうなんです。でも、次の日に先輩から『栗山先生の分も払っておいたから』って言われて。もちろん、ありがたいんですけど、そんなこと言わなくていいんじゃないのって思ったり。正直、少し複雑な気持ちというか」
日向さん「会計の時って、色々な心理が働きますよね。誰が払うか、割り勘にするか、それとも、会計の時にトイレに行くか」
栗山さん「あ、僕はトイレ派です!」
日向さん「は?」
栗山さん「僕はいつも、会計のタイミングでトイレに行きたくなってしまうんです。なんか、お金の話をするのが苦手というか」
日向さん「それ、友達いなくなりますよ。というか、よく私にそれ、言いましたね」
栗山さん「日向さんには隠しごとができないような気がして。でも、友達なくしますよね。分かってるんですが」
日向さん「分かってるんかい。…心理学的には、お金の話をするのは、自分の『社会的立場』や『人間関係』を意識してしまうから、心理的な抵抗を感じやすいと言われているんです」
栗山さん「そうなんですね。でも、会計の時って、どう振る舞えばいいか、いつも迷ってしまうんです。先輩に甘えていいのか、それとも」
日向さん「会計をスムーズにするための、ちょっとしたコツがあるんですよ」
栗山さん「どんなコツですか?」
日向さん「事前に自分の考えを伝えておく、というのはどうでしょう?『今日は自分がおごります』とか、『割り勘にしましょう』とか」
栗山さん「なるほど。でも、それを言うのも、なんだか気恥ずかしい…」
日向さん「最初は勇気がいるかもしれません。でも、相手に自分の気持ちを伝えることで、誤解を防ぎ、より良い関係を築くことができます」
栗山さん「相手への気遣いも、大切ですよね」
日向さん「会計の時こそ、感謝の気持ちを具体的に伝えることが大切です。『ごちそうさまでした』だけでなく、『美味しかったです。今日は誘ってくれてありがとうございます。とても楽しい時間を過ごせました』みたいに、具体的な内容を添えると、より気持ちが伝わると思います」
栗山さん「そういうのって、なかなか自然に言えなくて…」
日向さん「練習あるのみ」
栗山さん「練習あるのみ、ですか」
日向さん「ユーモアを交えて場を和ませるのも良いかもしれません。例えば、『今日は財布が寒くて…』とか、『次は僕が必ずリベンジします!』とか」
栗山さん「確かに、そう言われたら、場の雰囲気が和みますね」
日向さん「会計って、お金のやり取りだけでなく、コミュニケーションの1つなんですよね。少しの工夫と心の持ちようで、より良い人間関係を築くきっかけになるかもしれません」
栗山さん「日向さん、今日は色々教えていただき、ありがとうございました。今度、職場の飲み会あるんで、今日教わったことを意識して、積極的にコミュニケーションを取ってみます」
日向さん「もし心理学に興味があれば、日本心理学普及協会の活動もぜひチェックしてみてくださいね。栗山先生のような、教育に携わる人にも役立つ情報がたくさんありますよ」
栗山さん「ありがとうございます。ぜひ、見てみます」
日向さん「あ、もうこんな時間。じゃあ、そろそろ出ますか」
栗山さん「そうですね。じゃ、お手洗い行ってきます」
日向さん「おいっ!」
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今回の学び お金に関する話題は、社会的立場や人間関係への不安を刺激するため、心理的な抵抗を感じやすいものです。支払いの意思を事前に伝えたり、具体的な感謝の言葉を添えたりすることで、金銭のやり取りをスムーズなコミュニケーションの機会に変えることができます。 |



