レジの心理学

スーパーのレジで、ふと感じる待ち時間の長さ。

つい手に取ってしまう小さなお菓子。

そこには、心理学的な背景が潜んでいるかもしれません。

ライフ心理学アドバイザーの日向さんは、ある日、行きつけのカフェでアルバイトをしている大学生、斎藤さんとスーパーで偶然出会います。

レジに並びながら、二人は「レジの心理学」にまつわるちょっとした雑談を楽しむことに。 

普段は教えたがりな自分を抑えようとする日向さんですが、斎藤くんの興味に触発され、ついつい心理学の話に熱が入ってしまいます。

日常の小さな出来事に隠された「心理学」の視点が見えてくる、そんなひとときをお楽しみください。

日向さん「おや、斎藤くん。こんなところで会うなんて偶然ね!」

 

斎藤さん「あ、日向さん!まさかスーパーで会うとは」

 

日向さん「普段はここでちょっとした買い物を済ませてるのよ。斎藤くんも?」

 

斎藤さん「はい、いろいろ買い出しです。レジ、いつも混んでますよねぇ…なんか妙に長く感じるというか」

 

日向さん「うふふ、実はその『長く感じる』っていうのも、心理学的に説明がつくのよ」

 

斎藤さん「へぇ!それ、ちょっと面白いですね。どういうことですか?」

 

日向さん「ほら、レジに並んでるときって、つい『あっちの列のほうが早いんじゃないか』とか、『この列、動かないな…』なんて考えたりするでしょ?」

 

斎藤さん「考えますね!いつも早そうな列を選んでるつもりなんですけど、結局なぜか時間がかかるんですよね」

 

日向さん「そう、まさにそれよ。これは『社会的証明の効果』っていってね、他の人の行動に影響されやすくなる心理が働くの。周りの人が焦ってたりすると、自分もイライラしやすくなるのよ」

 

斎藤さん「確かに!周りがピリピリしてると、こちらも何だか焦ってしまう気がします」

 

日向さん「それに『行列ができる店』効果もあるわね。ほら、人気のラーメン屋とかに行列ができてると、みんな安心して並びたくなるじゃない?スーパーのレジでも、無意識のうちに他の人が並んでいる列を選びたがることがあるのよ」

 

斎藤さん「あー、そういえば、人が多い列に並びたくなることありますね。なんか、そっちのほうが『正解』みたいに感じるかも」

 

日向さん「そうそう!それが心理学の面白いところね。他にもね、レジの周りに並べられた商品って、よく衝動買いを誘うように配置されているのよ」

 

斎藤さん「なるほど。あの手軽に買えるお菓子とかドリンクとか、たしかに待ってる間につい買っちゃうかも」

 

日向さん「レジで待つ時間って、少しストレスがかかる時間でもあるのよね。その小さなストレスの解消として、手軽に買えるものが置いてあるとつい手が伸びやすくなるの」

 

斎藤さん「そうだったんですね!なんだか、店の戦略にまんまとハマってる気がします」

 

日向さん「ふふ、そうかもしれないわね。でも、心理学を知っているとそういう仕掛けにも気づきやすくなるから、少し余裕ができるかもしれないわよ」

 

斎藤さん「でも、日向さんってほんとに心理学が好きなんですね。いつもすごく詳しい」

 

日向さん「うーん…詳しいというか、すぐに話してしまうところがあってね。聞いている人にとってはちょっと煙たいかもしれないから気をつけているんだけど…今日はつい話しすぎちゃったかも」

 

斎藤さん「いえいえ、全然!なんか、レジに並んでるときのことって、自分でも考えたことなかったから面白いです」

 

日向さん「ありがとう。そう言ってもらえると、少しホッとするわ。でもね、心理学って本当にいろんなところで役立つの。たとえば、レジでの接客ひとつにしても」

 

斎藤さん「どういうことですか?」

 

日向さん「例えば、レジの店員さんがにこやかに対応してくれると、待ち時間のイライラがかなり和らぐっていうのがあるのよ。逆に冷たい態度だと、余計に不満が溜まるの」

 

斎藤さん「それ、すごくわかります!店員さんが優しいと気持ちが楽になりますし、逆に愛想がないと何だかこちらもムッとしてしまうかも」

 

日向さん「そうなの、だから心理学的に言うと『接客心理学』なんていう考え方もあってね。小さな対応ひとつで、顧客の満足度って変わってくるのよ」

 

斎藤さん「接客心理学…か。僕もバイト先のカフェでお客さんと接することが多いので、勉強になりますね。やっぱり態度って大事なんですね」

 

日向さん「そうね、斎藤くんもお客さんに対して優しく接してるものね。それがしっかり伝わってると思うわよ」

 

斎藤さん「ありがとうございます。でも、今日の日向さんの話を聞いて、ますます心理学って面白いなって感じますね」

 

日向さん「そう言ってもらえると、うれしいな。でも、こんなに熱心に話してしまって、ちょっと恥ずかしいかも…必要もないのに知ったかぶりをしているみたいで」

 

斎藤さん「そんなことないですよ!僕には本当に新鮮な話ばかりで、勉強になりました」

 

日向さん「ありがとう、斎藤くん。あ、レジが空いたみたい。じゃあね」

 

 

今回の学び

人は行列ができる場所に並びたくなる「社会的証明」や、ストレスがかかる待ち時間に衝動買いをしてしまう心理的傾向を持っています。こうした無意識の心の動きを知ることで、イライラを軽減したり、賢い消費行動をとったりする余裕が生まれます。