日向さんは心理学アドバイザーとして活躍する女性です。
真面目で知識豊富な彼女は、心理学を通じて多くの人々の悩みに寄り添い、心の支えとなる活動をしています。
一方、中学生の麻衣さんは日向さんの姪。
反抗期真っ只中の彼女ですが、最近学校にやってきた留学生との交流をきっかけに、将来留学してみたいという漠然とした夢を抱き始めました。
そんな麻衣さんが日向さんに相談を持ちかけたのは、留学に対する憧れとともに芽生えた、不安や疑問を解消するためでした。
この対話を通じて、心理学の知識がどのように未来への挑戦を後押しするのかを探っていきます。
読者の皆さんも、心理学の実用性とその魅力に触れてみてください。
日向さん「麻衣ちゃん、元気がないみたいだけど、何かあった?」
麻衣さん「うーん、そんなことないけど。ちょっと考え事してた」
日向さん「考え事?何か悩んでる?」
麻衣さん「悩みじゃないよ。学校に留学生が来てさ。ジョナサンっていう男の子でさ。すごく明るくて、みんなに話しかけてくれるんだけど」
日向さん「素敵じゃない。友達になれそう?」
麻衣さん「クラスの子たちが話してるのを見てるだけで、私うまく英語で話せなくて。それにジョナサンって何でも自信満々で羨ましいなあって」
日向さん「なるほどね。それで麻衣ちゃん、自分も留学してみたいなって思ったとか」
麻衣さん「なんでわかるの」
日向さん「わかるでしょう。麻衣ちゃんが、そんな風にじっと考えてるのって珍しいもの」
麻衣さん「高校生になったら、留学してみたいかも。でも、いろいろ怖いこともありそうだし、私なんかにできるのかなって思うんだよね」
日向さん「留学って確かに勇気がいるよね。でも、麻衣ちゃん、留学でどんなことが怖いって感じる?」
麻衣さん「まず、言葉?それと、友達ができなかったらどうしよう。ホームステイとかで外国の家に泊まるのも緊張するし」
日向さん「心理学では『文化適応曲線』っていうものがあるんだけど。麻衣ちゃん、聞いたことある?」
麻衣さん「何それ」
日向さん「簡単に言うと、異文化に触れたときに、人が感じる心の変化のことよ。最初は新しい環境にワクワクする『ハネムーン期』。次第に文化の違いに戸惑って『文化ショック』を感じる時期が来る。その後、少しずつ慣れていって最終的には新しい環境に適応できるようになる」
麻衣さん「最初は楽しいけど、その後で大変になるんだ…。私、ちゃんと乗り越えられるかな?」
日向さん「そのための方法が心理学にはたくさんあるよ。例えば、自分の気持ちを誰かに話してみたり、小さな目標を作って達成感を感じたりするの」
麻衣さん「小さな目標って?」
日向さん「例えば、1日に1つだけ英語の単語を覚えるとか、ホームステイ先の人に『ありがとう』って言うだけでもOK」
麻衣さん「それくらいならできるよ…でも、友達ができるかどうかが一番不安かな」
日向さん「そうね、それもよくある不安ね。友達作りには『積極的傾聴』っていう心理学の技術が役立つよ」
麻衣さん「どうやるの?」
日向さん「相手が話していることをただ聞くだけじゃなくて、興味を持って相槌を打ったり、時々質問をしたりするの。例えば『そうなんだ、へー。それでどうしたの?』みたいに」
麻衣さん「ふむふむ、なんかそれいつもやってるから大丈夫かな」
日向さん「言葉が通じない場合でも、笑顔やジェスチャーを使うだけで相手との信頼関係が深まることもある」
麻衣さん「ジョナサンもよくジェスチャーで伝えようとしてくれる。なんとなく言いたいことがわかるんだよね」
日向さん「心理学ではこれを『非言語コミュニケーション』って呼ぶの。言葉以上に人の心をつなぐ力があるのよ」
麻衣さん「心理学すごいね。なんか、自分も少しずつやれそうな気がしてきた!」
日向さん「うん、麻衣ちゃんは自分のペースで進めばいい。留学ってね、怖いこともあるけど、それ以上に自分を成長させてくれる貴重な体験だよ。行ったことない私が言うのも何だけどね」
麻衣さん「自分を成長させるか…そう考えるとちょっと楽しみになってきた。高校になったら、留学に挑戦する準備してみようかな。お父さんお母さんは何て言うかな」
日向さん「それは高校に入ってから考えたら?その前にさ、いまのうち心理学を学んでみるのもいいかもしれないよ。留学以外にも使えるし」
麻衣さん「どこから始めたらいいのかな?」
日向さん「私が教えるライフ心理学の入門書を貸してあげる。簡単に読めるし、日常生活にも役立つ内容がいっぱいだから」
麻衣さん「心理学で心の準備をして、楽しい留学にしたいな。ね、マユ姉」
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今回の学び 異文化への適応には、興奮と戸惑いの波(文化適応曲線)があることを知っておくことが大切です。言葉が完璧でなくても、笑顔やジェスチャーなどの非言語コミュニケーションや、小さな目標達成の積み重ねが、自信と成長につながります。 |



