人生の3分の1を占めると言われる睡眠。質の高い睡眠を求めて、さまざまな工夫をしている方も多いのではないでしょうか。今回は、健康意識が人一倍高い多田さんと、ライフ心理学アドバイザーの日向マユさんによる「睡眠の心理学」の対話をお届けします。最新の睡眠計測器具を手に入れた多田さんですが、思わぬ落とし穴にはまってしまったようです。睡眠と心理の深い関係を知ることで、毎日の眠りがもっと快適になるヒントを探っていきましょう。
多田さん「日向さん、こんにちは。実は、以前お話しした20万円の睡眠計測器具、毎日使っているんです」
日向さん「あ、あの時の新製品ですね。使い心地はいかがですか?」
多田さん「それが…睡眠の質が細かく数値化されるのはいいんですが、『深い睡眠が足りていない』とか『スコアが低い』という結果を見ると焦ってしまって。最近は『今日も良いスコアを出さなきゃ』と気になり、かえって寝つきが悪くなってきましたよ。ははは…」
日向さん「なるほど。それは心理学でいう『予期不安』が影響しているかもしれませんね」
多田さん「予期不安、ですか?」
日向さん「はい。『今日も眠れないのではないか』『スコアが悪かったらどうしよう』と結果を気にしすぎるあまり、脳が緊張状態になり、かえって睡眠を妨げてしまう現象です。健康になろうとする努力が、逆にストレスになってしまっているという…」
多田さん「まさにその通りです!健康のために買ったのに、本末転倒ですね」
日向さん「(少し身を乗り出して)それに、人間には『ノーセボ効果』も働きます。『スコアが悪かったから今日は体調が悪いはずだ』と思い込むことで、本当に不調を感じてしまうんです。…(ハッとして)あ、すみません!私、また聞かれてもないのに教えたがりなところが出ちゃって…」
多田さん「いえいえ!日向さんの説明、いつも分かりやすくて助かります。『ノーセボ効果』っていうんですか。どうすればこの焦りを手放せるんでしょうか?」
日向さん「(ほっとして)まずは、数値にとらわれすぎず、『自分の感覚』を大切にしてみてください。朝起きたときに『すっきりしているな』と感じられれば、それが一番の正解なんです。寝る前にリラックスするルーティンを作るのも効果的ですよ」
多田さん「自分の感覚を信じるんですね。なんだか肩の荷が下りました。今夜は計測器具を少しお休みして、ゆっくり眠ってみようと思います」
日向さん「それがいいと思います。良い睡眠は、心がリラックスしていることから始まりますからね」
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今回の学び 睡眠の質を気にしすぎると、予期不安やプレッシャーが生まれ、かえって不眠を招くことがあります。データや数値に縛られすぎず、まずは心身をリラックスさせることが大切です。自分自身の「心地よい」という感覚を信じることが、良質な睡眠への第一歩となります。 |



