定年退職を間近に控えた海野さんは、商店街活性化委員会で新しい役割を担うことに期待を抱いていました。
しかし、委員会での活発なアイデアが出ない現状に失望し、自身の発想力の乏しさを痛感しています。
そんな中、料理教室で出会ったライフ心理学アドバイザー日向さんと再会。
日向さんは持ち前の心理学の知識で海野さんを励まそうとしますが、自身の「教えすぎる」性格を抑えようという葛藤もありました。
この記事では、定年退職後の男性が直面する自己肯定感の揺らぎと、それを心理学の視点からサポートしようとするライフ心理学アドバイザーの葛藤を通して、人生の転換期における心の在り方を探ります。
日向さん「海野さん、委員会お疲れ様でした。あの…、少しお時間よろしいですか?」
海野さん「日向さん!? こんなところで会うなんて奇遇ですね。ええ、もちろん大丈夫ですけど…」
日向さん「じつは、叔父が地域食材のお店をやっているんですが、私もときどき手伝ってるんです。今日は叔父に連れられて後ろの方に座っていたんです」
海野さん「そうだったんですか。あ、あそこの日向さんって、日向さんの叔父さんだたんですね」
日向さん「叔父がお世話になってます」
海野さん「いえいえ、それにしても料理教室以来ですね。まさか、こんな形で再会するとは…」
日向さん「ええ、本当に。あの、海野さん、委員会の様子、みなさん少し沈んでいらっしゃいませんでしたか…?」
海野さん「実は…、今日の委員会、全然良いアイデアが出なくて…。次回までに各自考えてくることになったんだけど、正直、悔しくて仕方ないんです」
日向さん「そうですか…。せっかく商店街を盛り上げようってみんな集まっているのに、いいアイデアが出ないとモヤモヤしますよね…」
海野さん「ええ…。私も、もっと積極的にアイデアを出したかったのに、全然何も浮かばなくて…。自分の発想力の弱さを痛感しました」
日向さん(あ~、またやっちゃいそう…。でも、海野さん、困っていらっしゃるみたいだし…)
海野さん「日向さん…?」
日向さん「あ、いえ、何でもありません! ええと…、あの…、発想力って、鍛えることができるんですよ!」
海野さん「発想力を鍛える…? どうすればいいんでしょうか?」
日向さん「心理学では、『固定観念にとらわれず、自由な発想を生み出す』ための色々な方法が研究されているんです。例えば、『ブレインストーミング』って聞いたことありますか?」
海野さん「ブレインストーミング…? ああ、何か、みんなで自由にアイデアを出し合うやつですよね?」
日向さん「そうです! ブレインストーミングは、心理学の『集団思考』の研究から生まれた手法で、質より量を重視して、とにかくたくさんのアイデアを出すことに集中します。批判や評価は一切なし。そうすることで、自由な発想が生まれやすくなるんです」
海野さん「なるほど…。でも、一人で考えるときはどうすればいいんでしょう?」
日向さん「一人で考えるときは、『マインドマップ』がおすすめです。中心にテーマとなるキーワードを書いて、そこから放射状に関連する言葉をどんどん書き出していくんです。頭の中のイメージを視覚化することで、新しいアイデアや関連性に気づくことができるんです」
海野さん「へえ、面白そうですね! マインドマップ、今度試してみます。 何か、他にヒントになりそうなことってありますか?」
日向さん「そうですね…。『視点を変える』っていうのも大切ですよ。例えば、『ターゲットを絞り込む』とか、『逆転の発想』とか」
海野さん「視点を変える…? 」
日向さん「ええ。例えば、『若い世代』をターゲットにするなら、『彼らが商店街に求めているもの』を徹底的に考えてみる。逆に、『高齢者の方』がターゲットなら、『彼らが抱える不便を解消できるサービス』を考えてみる。そうすることで、今までとは違ったアイデアが生まれるかもしれません」
海野さん「なるほど…。視点を変えることで、発想の幅が広がるんですね」
日向さん「そうです! 心理学では、『問題解決』にも色々なアプローチがあって、視点を変えることで、今まで見えなかった解決策が見えてくることがあるんです」
海野さん「心理学って、本当に色々な場面で役に立つんですね。日向さん、今日は色々教えてくれてありがとう。おかげで、少し元気が出てきました」
日向さん「いえいえ、少しでもお役に立てて嬉しいです…。 あの…、もし、もっと心理学について詳しく知りたくなったら…、日本心理学普及協会の講座もありますので…」
海野さん「そうだな…。新しい挑戦として、心理学を学んでみるのも面白いかもしれない。日向さん、今日は色々教えてくれてありがとう」
日向さん(よかった…。あまり心理学の話、押し付けすぎずに済んだかな…)
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今回の学び アイデアが出ないときは、質より量を重視する「ブレインストーミング」や、思考を視覚化する「マインドマップ」が有効です。また、ターゲットの視点に立って考えることで固定観念を打破し、発想力を鍛えることができます。 |



